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#40 2D or not 2D

.24 2007 OBLIVION日記 comment(0) trackback(0)
スィロディールの西に位置する、美しい地方都市シェイディナル(Cheydinhal)。

シェイディナル。生憎の雨。

種族によってはチェイディンハルと発音します。生憎の雨でしたが、この水の多い街は雨が似合うと云えるかもしれません。ダークエルフとオークが主な住民のようです。

そんなことより街の噂です。「おい、あんた聞いたか。クヴァッチが《おょ》に襲われて大変だったそうだな」「なんでも単身《おょ》に挑み、そのうえクヴァッチを解放した英雄がいるそうだ。アルゴニアンだそうだぞ」などなど、人の噂も何日か忘れましたが、まだ引き摺りますか《おょ》を。そんなわけで、この先《オブリヴィオン》という単語がほとんど出てこないような気がするのでご了承ください。誰に言ってるんでしょうね。

戦士ギルド・シェイディナル支部赤地に白く剣が描かれる旗が目印の、ギルドの建物はすぐに見つかりました。とにかく挨拶を済ませてしまいましょう。ここの責任者は、バーズ・グロ=カーシュというオークの方だそうです。建物の中に入るとすぐに見つかりました。

「すみません、あなたが此方の責任者ですか?」
「ん?ああ・・・何と云ったっけな。
 アルゴニアンが挨拶に来るって話は聞いてるぜ」

ごあいさつ。中央がバーズ殿。左が通称「島男」殿新入りのゲラ=ハと申します。とまあ簡単に挨拶しようとしましたが、ここでもそれは不要だったようで、どうやらクヴァッチでの話が回っているようです。全く、迷惑な話です。

「中々上手く立ち回ってるそうじゃねえか。
 おめえみたいな小狡い糞食らえは嫌いじゃねえぜ」

誤解した上で感心されても。

「そうだよな!ギルドなんて糞の役にも立ちゃしねえ!
 味がするうちにウマい所だけしゃぶってりゃそれでいい!」

ご機嫌が悪そうです。続いて彼はギルドから得るものなんて何も無いと自説を語り続けます。ギルドランクをもらったところで何の役にも立たないし、闘技士オーティンバーや島男ケルドを回してもらったって嬉しくも何とも無いと。どうやらそういった優秀な方々が此方にはいらっしゃるようで。というかその島男殿は目の前にいらっしゃって、忍耐こそ美徳とか呟いておられますが。要するにここの責任者バーズ殿にはツッコミを入れるべきでないと。

「まあ、どこまでやれるか見といてやるよ」
「どうも」

念のため、何か仕事は無いか尋ねてみましたが、別に無いとあっさり。まあいいでしょう。此処に来た目的は果たせましたし、何も無ければまだ行っていない場所を見て回ることもできます。ここまで駆け足でしたので、今日くらいはゆっくりしましょう、と考えたところで空腹を感じました。このままギルドで食事を頂いてもいいのですが、何かいい情報が噂から得られるかも知れず、そういうことであれば酒場はお約束ですのでそちらへ向かうことにします。

ダークエルフのバーでひと休み。酒場には自分に如何に大きな後ろ盾があるかを自慢する酔いどれやら、親切にも街の周囲にある遺跡や洞窟といった「稼ぎ場所」を教えてくれる方々などが居ました。さて、私も食事を頼んで、席に着きます。その席に着いたのは偶然でした。壁に絵がかけてあります。

「それはあのライス・リサンダス(Rythe Lythandas)の作品さ。
 此処に初めてくる客は大体その席を選ぶわね」

と、酒場の女将殿が仰います。ゲッコ族には「絵画」と呼ばれる種類の文化がなく、せいぜいは他種族に評判の悪い絵地図くらいのものでして、このような精緻な絵画は興味深いものがあります。

「まあ、それは彼がまだ駆け出しの頃の落書きみたいなものだけどね。
 彼の真骨頂は何といっても大自然を描写する風景画に尽きるよ」

あの、と但し書きをつけるくらい有名な画家のようですね。

「彼はこの町の住人なんだけど、何かあったみたいでね。
 行方知れずだそうで、ティベラ・・・彼の妻が方々を探し回っているんだ」

それは大変ですね。

「良かったら相談に乗ってやってくれないかい?」
「それほどに著名な人物の捜索なら、城かギルドに依頼すればよろしいのでは?」

酒場の女将殿。私がそう云うと、女将殿は表情を曇らせ、声を落とします。そこにはダークエルフという種族のひとつの考え方があるようです。つまり、彼らは未だに根本的には故郷を帝国に踏み荒らされたことを忘れていない。まるで落ちぶれた貴族がプライドを棄て、胃を壊すのを分かったうえで腐った食べ物を口にするように帝国の市民であることに妥協しているだけだと。この国のあらゆるシステムを信用していない彼らは、こういう事態であるからこそ、逆に信用できるものにしか依頼は出来ないのです。

「たまたま街に立ち寄った私でよろしいのですか?」
「あんたがあのクヴァッチの英雄だと聞いたよ」

ああ、それは人違い、と言っておきます。全く。ジョフレ殿には困ったものです。功名心にでも訴えれば私が動くと思っているのでしょうか。

「どうか話を聞くだけでも。私に出来るのは宿と食事の提供くらいだけど、
 あのままじゃライスが見つかる前にティベラがどうにかなってしまいそうで」

有名画家の家だけあって流石に大きいです。まあ、話を聞いてしまったからには放って行っては寝覚めが悪いです。ええ、お人好しですとも。恐らくはバーズ殿の嫌うタイプでしょうね。まだ時間もいいようですので、私は女将殿に聞いた画家の家を訪ねることにしました。

かなりお疲れになった様子のティベラ殿の話によると、ライス殿が制作に入るときはアトリエに鍵をかけることが珍しくないのだそうです。ただ、今回はあまりに長い間出てこないので心配してアトリエに入ると、そこはもぬけの殻だったそうです。つまり、窓ひとつ無い部屋から、画家は忽然と消えたと。

窓ひとつないアトリエ。換気が必要なのでは?「此処がそのアトリエよ」

油絵の具の匂いが鼻につくアトリエには、確かに窓ひとつありません。こういう場所で絵を描くのは大丈夫なのでしょうか。それとも、ダークエルフにはこの匂いは平気なのでしょうか。色々考えをめぐらせながらアトリエを調べていた私は、画家の新作らしい絵に目をやりました。確かに素晴しい。見識のない私にでも判ります。そして私は吸い寄せられるように絵に近付き、そして驚いたことに、本当に絵に吸い込まれてしまったのです。

■QUEST:A Brush with Death(死の絵筆)
メインクエストもその性格がありますが、このゲームではスィロディール世界以外の異世界で冒険するクエストが何種類か用意されています。その中でも異色のクエスト。絵の中に閉じ込められた画家を救出するのが目的。油絵を3D空間に映し出した世界は大変に美しく、これだけで別のゲームを作って欲しいほどです。油絵の見た目のまま木の葉が風にゆれるなど、スクリーンショットではこの感覚は伝わらないものがありますので、是非ご体験を。報酬のエプロンは、見た目こそ地味ですがエンチャント付きです。キャラクターレベルによっては大変有用な防具になります。絵の世界では数回の戦闘が発生します。限定空間とはいえ視界が広く、またトロールの索敵範囲が恐ろしく広いため、弓を含めスニークアタックには辛いかもしれません。余談ですが、恐らく元ネタはHailey Lindの同タイトルのミステリー小説。

最初に目に入る光景自体が絵画的構図です。感覚的には《おょ》に入った時に似ていました。ただし、歪んだ視界が再び安定したとき、そこに広がっていたのは、あれとは全く異なる世界でした。森の中のようですが、まるであの絵に描かれた黄昏の森のような・・・。周囲を確かめる暇も無く、私の前にダークエルフの男が現れます。

「いったい何処から此処へ?!
 ああ、いや、ようやく来てくれたか!」
「あなたが、ライス殿ですか?」

行方不明の画家本人。興奮した様子で彼は頷きますが、すぐに声を落とします。曰く、ここは文字通り絵の中であり、現状脱出は不可能と。何を仰います。絵というのはこういうことではないでしょう。絵はカンバスに描かれるものであって、この葉ずれの音が耳に快い夕暮れの森は・・・いえ、明らかにこの森は変ですが。

「女神ディベラの髪でできた筆が、こういうことを可能にしてくれていたんだ」

画家は少し云い難そうに、戦争で腕を無くした画家である彼の父がディベラ神に祈り、賜ったのだと話します。この時すぐに気が着かなかったことなのですが、その戦争というのがアーネシアン戦争(The Arnesian War)として幾つかの書物に残されている、アルゴニアンがダークエルフに仕掛けたものです。なので少し云い難かったのでしょう。後に敗れたアルゴニアンは長きに渡って奴隷階級となったのです。歴史はさておき、彼の父親は腕を失っても芸術家の魂を失わず、女神に祈って魔法の筆を得たと。

「父はともかく、私は正当な画家ではないのかもしれない。
 こうして筆の力で絵の中に入って、頭に浮かんだものを描写できる
 魔法の筆で、更に細部を描き込んでいくというのが私の製作工程だ」

描かれたトロール(Painted Troll)ああ、筆や技法を秘密にするために締め切ったアトリエが必要だったのですね。問題は、恐らく透明化呪文か何かを使い、彼が鍵をかける前にアトリエに侵入した賊がいたことです。盗賊は画家を襲撃し、件の筆を奪ったまではよかったが、あやまって絵の中に入り込んでしまった。画家はそれを追って絵に入ったが、盗賊は絵の中でモンスターを描いて自分の身を守ろうとした。なので今、この絵に描いた森の中には数頭の「絵に描いたトロール」が潜み、おまけにトロールは作者である盗賊を殺してしまったようで。つまり、トロールたちを掻き分けて盗賊の死体から筆を持って来れば、彼が出口を描いてくれる、というわけです。

「ここにテレビン油がある。これを使ってトロールを何とかしてほしい」

なるほど。絵に描いたトロールなので、油絵の具の溶剤は弱点になるというわけですか。云ってみれば武器に毒を塗布するのと同様ですね。といっても私はあまりそういう戦い方をしたことがありません。毒薬を使用すると、装備していた武器に毒薬を塗ることになります。最初の一撃だけが毒の攻撃になるというわけです。

狡猾にも、画家の方へ向かったトロール。もちろん、絵の世界でずっと過ごすわけにもいきません。画家の頼みを受け、私はこの美しい森の奥へと分け入ることにしました。童話の風景のようなこの森に、恐ろしいトロールが潜んでいることが信じられません。私は周囲に目を奪われる余りに注意を怠っていました。実際の黄昏よりも美しく描き出されたこの世界では、より不意の襲撃に警戒するべきでした。最初に出会った「描かれたトロール」は、私に不意打ちの一撃を与えた後、何と回り込んで画家の方へと向かいます。ここで彼が殺されてしまったらおしまいです・・・!

私は慌てて駆け寄り、テレビン油を塗った槍を画家に襲い掛かるトロールの背後から食らわせました。注意を引けばこちらのものです。トロールは体力もあり、作者である盗賊の記憶にあるその姿が如何に獰猛かつ狡猾であったかを伺わせます。打倒には思ったよりも時間がかかり、鎧も体力も消耗してしまいました。これはハードな状況です。二度と画家を傷つけさせることのないよう注意せねばなりませんし、視界は恐らくトロールに有利のようです。

盗賊をようやく発見その後もトロールの脅威に耐えきった私は、ついに盗賊の遺体を発見しました。なるほど、この世界は画家の描いたものであり、描いていない部分はさながら砂漠のように、カンバスの柄が続く風景になっています。牧歌的な周囲の情景に、私と死体だけが現実体として存在する様はどこか滑稽でした。さて、遺体から問題の絵筆らしきものを手に入れます。

美しく、そして次第に恐怖に襲われる風景。ふと考えました。今、私がこの絵筆をもってマルディアスを思い浮かべれば、ともすれば故郷に帰ることができるのではないか、と。しかし、私の記憶の中から描き出されたそれは本物の故郷と言えるでしょうか。美しさと、何故か懐かしささえ感じさせるこの世界の風景には、ずっと見ていたいと思う魅力がある反面、妄想の世界の中で孤立する恐怖さえも呼び起こします。私は考えるのをやめ、画家の下へ駆け出します。一刻も早く事態を解決したいというだけの気分ではなかったからなのかもしれません。画家はこの世界の中に出口を描き出し、我々はスィロディールへ、画家のアトリエへと戻る事ができました。

無事帰還。余程心配なさっていたのでしょう。ティベラ殿と画家の感動の再会です。本当に良かったですね。彼も疲れきっているはずです。なのに画家は私に改めて謝礼すると、エンチャントのかかったエプロンを手渡しました。こんなものがなくても、絵筆の事は黙っていますよ。考えてみれば盗賊でさえあれだけのモンスターを描けたとはいえ、彼の作品は決して絵筆だけの力ではないと思います・・・と、何ですか?

「どうか私たちのもてなしを受けて頂戴」

これがわからないいえ、あなたもご主人もお疲れでしょう。というか、あなたのその顔、本音が滲み出過ぎです。久方ぶりに再会したアツアツのご夫婦に対して下世話な想像をする気はありませんが、一応私、客ですよ?そんな露骨にイヤな顔しないでください。というか何なんですか、この世界の「常識」にはついていけません。わかりましたから。どうせ外に出ると夜なんでしょう。ええ、分かりましたとも。

「いい加減にしないとガードを呼ぶわよ!」

人助けをしたあと、もてなすと言った次の瞬間に夜中だからと叩き出される理不尽さ、これがスィロディールです。

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★Notice★

「The Elder Scrolls IV : OBLIVION」のプレイ日記の体裁を取っていますが、「ロマンシングサガ ミンストレルソング」のキャラクターRPであり、両作の二次創作要素を含有した1人称小説でもあります。

これはCyrodiilで作者が体験した物語であり、あなたのプレイしたOBLIVIONとは異なる可能性の方が高いです。では、良い旅を。

◇サムネイル画像はマウスオーバーでポップアップします。ポップアップした画像からカーソルを離すと消えます。所により、大きめの画像でも更に拡大することがあります。

◇使用MODは日記本文中で紹介していますが、クエストMODでは別記事にしていることもあります。

◇ネタバレ、妄想/脚色含有にご注意。キャラクターには、故意に間違った情報の解釈をさせていることもあります。

Profile

ゲラ=ハ

Citizen:ゲラ=ハ
私の名はゲラ=ハ。作者になり代わり中止をお詫び申し上げます。ところで、角なのですが、Paradiseへ向かう頃には全部抜け落ちるというネタがあったようです。まぁそれが本来の私なのですが、いささか頭が寂しくなる話です。SKYRIM?ゲッコ族は生理的に寒いのは困ります。

Author:金明孟宗
普段は二次小説だか何だかの人です。
棲息地:【孟宗劇場】
ご意見ご感想などは【こちら】

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