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#23 Days of Wine & Flaxes(7)

.10 2007 OBLIVION日記 comment(0) trackback(0)
MOD:Intoxicant Improvement
お酒色々日記の中で自然な流れで紹介したかったのですが機会がありませんでした。デフォルトにはない、精細な各種酒類のラベルのテクスチャーを適用するMODです。ワイナリーの名前もしっかりラベルで確認できます。CM_Better WineというMODがベースで、このMODは更にブランデーなどの他のお酒にも拡張されたもの。
画像はバージョン1のものですが、バージョン2ではラベルが一新され、ポーションの瓶などの見た目も変わります。ゲームには何の影響もないのですが、こういう雰囲気MODはいいものです。酒にこだわる貴方に是非。

オール・シングス・アルケミカル「ファラーヌ殿、」
「…」

私の姿を見とめると、彼女は形容しがたい表情を向けてきます。ただ、さほど驚いてはいない様子でした。

「例の件も気になっていますし、あまりに突然だったもので」
「…そろそろ夕刻よ。夜には彼も戻ってくるでしょうから、
 宿屋で待っていれば?」
「御迷惑でしたか?」
「別に」

ファラーヌ殿の態度は分かりかねるものがありますが、要するにこれ以上街の事情に首を突っ込んで欲しくないと言うことなのでしょう。それならばそれで仕方ありませんが、せめてリーガン殿にきちんと別れを告げたいのです。彼女はそれ以上何も言わずに店に入っていったので、宿屋に向かうことにしました。連泊しているので女将殿やいつもいるギルドのマグリール殿がすっかり馴染みになってしまいました。

「これを私に?」

普段はギルドへの勧誘しかしないマグリール殿が声をかけてきて、リーガン殿の言伝ということで話を伺いました。何でも、ゴブリン退治の件を報告したら、謝礼として、スキングラッドの鎧を進呈されることになったというのです。マグリール殿は面倒くさげに私にそれを渡しました。

「じゃあ確かに渡したからな。夜にはヤツも来るんじゃないか?」
「ありがとうございます」

人を召使か何かと思ってやがる、と毒づくマグリール氏を置いて、私は部屋を取りました。そういえば徹夜明けです。少し仮眠を取れば夜中には起きられるでしょう。しかし、この街では碌に眠れないというジンクスをうっかり忘れていました。今回は少々眠れたわけですが、それでもまた夜中に来訪者です。丁度起きるタイミングでしたが。

何の真似です「…な、何の真似ですか」
「無粋ね」

いいから、服を着てください。

「昨晩、あなたは私を助けたわ。
 そして私はもう此処に来ないでとお願いしたわね」

彼女は、昨晩の行為は忘れ物でも何でもなく、ただゴブリン・ジムの元へ行きたいのを抑えただけだと告白しました。勿論、死ぬと言う意味ではありません。彼女に用があるのは死体です。墓場から歪んだ笑みを浮かべながらながら出てきた、という街の噂が思い出されます。

「貴女は生きている男には興味が無いはずです」
「ええ、他人の体温を感じるだけで反吐が出るわ。
 でも、アルゴニアンなら試せるかもしれない」
「…そろそろリーガン殿が来る時間です」
「死体にしか欲情しない女が、断片的にも事情を見せた上で
 もう来ないでと云っているのに、
 あなたはわざわざ追いかけてきた。
 他人の事情に首を突っ込むと言うのはこういうことよ」

別にそんなつもりはありませんでした。
昨晩のファスト・トラベルも無理矢理付き合わされたに等しいのではないですか?申し訳ありませんが、貴女の勝手な思い込みです。

「リーガンは職務に戻ると云って世話になったと別れを告げた。
 なのに貴方はまたやってきた。同じことよ」

リーガン殿がグラルシール殿を放っておけないというのと同じ身勝手だと彼女は嘲笑してみせます。そんな事のためにわざわざ私の部屋で衣服を脱いだのですか?深く関わる覚悟も無いのに、自分が気がすまないからと身勝手な行為をするなと、語気を強めるわけでもなく、静かに彼女は続けます。

急に焦燥感が襲いました。何か取り返しの付かない失敗をしているような気がして私は身を乗り出しましたが。扉の前に下着姿の彼女が立ちはだかります。

「…通してください」
「嫌よ」
「Wait here」

私は呪文で彼女をその場に留めると、慌てて外へと駆け出しました。既に太陽が顔を出しています。急ぐべき場所はただひとつ、何度も夜中に行ったあの場所です。

グラルシールとリーガンの最期「…」

悪い予感が更に黒く上塗りされたように、朝の澄んだ空気の中、2つの死体が教会の裏に横たわっていました。1つはグラルシール殿、そしてもうひとつは私服姿のリーガン殿。恐らくはダビデ・シュリライ氏の潔白を伝え、それがグラルシール殿を完全に追い詰める結果になったのでしょう。ですが…。

「何故彼まで死ぬ必要がある、って顔ね」

私のCompanion Orderを打ち破るなど彼女には容易いでしょう。後からファラーヌ殿が現れて言います。

「深く事情を知っているわけではないけど、
 彼もまたグラルシールと同じだったのよ」
「真新しい死体が2つもできて満足ですか」
「…解釈は自由よ」

麻薬や酒癖のスキャンダルがあるだの、汚職に関わっただの、色々な噂があり定かではないですが、リーガン殿は父親の失脚で此処に来ることになった、と彼女は語りました。帝都ではそれなりの暮らしをしていたそうで、そのまま一族共々刑罰を受けるところを、皇帝の恩赦で救われた。それまで信じていた全てを裏切られてこの街にやってきた彼は、本心では、葡萄畑も何もかも、何一つこの街を気に入ってなどいなかった。最初は街の警備を予定していたが、街へ来てすぐグラルシール殿に声をかけられた件があるために城へと配属されることになった。そうやって半年の間、日に日に自分を追い詰めていた、と。

「彼は一見気のいい男だけれど、裏では
 誰一人信用できないって考えていたわ」

貴女に何故そんなことが分かるんですか。

「彼が何故あなたに案内を申し出たと思う?
 分かるのよ。《此処は自分の居る場所じゃない》って思っている人間は
 同じ考えでいる人間が分かる。違わないはずよ、ゲラ=ハ」

だから、本当はこの件に関わらせたくないにも関わらず、ゴブリン退治だの理由をつけて私を滞在させた、と彼女は折り重なった哀れな姿から視線を逸らさずに続けました。そしてそこまで思い入れがありながら、深く私の事を尋ねないのは、「外れていたら困るから」だと。もし違ってしまったら、思い入れ自体が無意味になってしまうからです。それは本当に身勝手で、そういう告白をされても今更何ができるわけでもなく、いえ、最初から私には何もできるはずもなく。

「衛兵はそんな簡単に休める仕事ではないわ。
 グラルシールに目を付けられた貴方の監視が目的だと周囲に伝えても、
 過去のことがあるから通るわけが無い。要するに職場放棄だったのよ」
「…気付けなかった私が悪いとでも仰るのですか?」
「身勝手よ。先刻宿屋で言ったように、グラルシールが在りもしない
 陰謀を調査しろと依頼してくるのと同じくらいの身勝手。
 彼にしてみればグラルシールは自分と同じ。だからグラルシールが
 毎日夜中に貴方を待つ気持ちが理解できた」

そしてリーガン殿は、文字通り最後まで踏み込む決心をしたのです。訓練された衛兵が、防具無しとはいえ、そう簡単に相討ちになるはずもなく。そしてグラルシール殿の命を奪った時、彼もまた生きていられなくなったのでしょう。恩賞だという鎧の件も方便で、鎧を預ける事自体がすでにある決心を物語っていたのです。

「…だから来るなと云ったのよ」

スキングラッド・ガードの鎧今居る場所があるべき場所ではない、と考えるのは、都合のいい逃避の心理だと嘲笑うのは簡単です。しかし、逃避であったとしても、誰にも裁く権利はありません。まして、命で償うことでも。

「本当でしたね」
「…」
「姿は変わっても、何を身に着けても、私は私です」

スキングラッドの人々は「誰かが我慢できなくなった」「悲しい事件だが仕方が無い」とこの件を語るでしょう。それ以上の理解があるはずもなく、それが全てです。良いわけでも悪いわけでもなく、ただの現実として。

私には彼らを責める資格も権利もありません。
スィロディールの者では無く、寄る辺の無い放浪者である私には。

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★Notice★

「The Elder Scrolls IV : OBLIVION」のプレイ日記の体裁を取っていますが、「ロマンシングサガ ミンストレルソング」のキャラクターRPであり、両作の二次創作要素を含有した1人称小説でもあります。

これはCyrodiilで作者が体験した物語であり、あなたのプレイしたOBLIVIONとは異なる可能性の方が高いです。では、良い旅を。

◇サムネイル画像はマウスオーバーでポップアップします。ポップアップした画像からカーソルを離すと消えます。所により、大きめの画像でも更に拡大することがあります。

◇使用MODは日記本文中で紹介していますが、クエストMODでは別記事にしていることもあります。

◇ネタバレ、妄想/脚色含有にご注意。キャラクターには、故意に間違った情報の解釈をさせていることもあります。

Profile

ゲラ=ハ

Citizen:ゲラ=ハ
私の名はゲラ=ハ。作者になり代わり中止をお詫び申し上げます。ところで、角なのですが、Paradiseへ向かう頃には全部抜け落ちるというネタがあったようです。まぁそれが本来の私なのですが、いささか頭が寂しくなる話です。SKYRIM?ゲッコ族は生理的に寒いのは困ります。

Author:金明孟宗
普段は二次小説だか何だかの人です。
棲息地:【孟宗劇場】
ご意見ご感想などは【こちら】

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