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#68 静寂の庭

.11 2010 OBLIVION日記 comment(0) trackback(0)
                      ― 3E268 Tamriel Central ―
その名に明らかなように、Rain's Handの月になると静かな雨の日も多くなる。

奇傑シカ男 エピソード22外伝 「静寂の庭」


夜明け前には霧も深く、薄い白のベールが森も街道も、人里も包んでしまう。何もかもが真冬ほどに研ぎ澄まされることもなく、ただ白い静寂だけがそこにある。仮面の男と呼ばれた彼も、好んでいる季節だ。



「で、1stシーズンの終盤で謎だった正体がようやく明かされるの」

狙われる立場なので、こういう面倒な同道になるのです読者も全然興味の無い話ですし、何も旅の途上で書物の話などしなくてもよいのですが、恋人の墓前に向かうリセッテ殿に気を使っているのでしょう。ビエネ殿は「奇傑シカ男」が如何なる話かを語っておられます。人目を避けたい私は物陰を進みながらそれを聞いているわけですが。

ええと、ビエネ殿によると、奇傑シカ男とは、元は高貴な生まれ。そして人生の絶頂で異端審問で投獄されて地位も婚約者も奪われた?何かどこかで聞いたような・・・2番煎じどころじゃなくて。

「鹿の仮面は家系の紋章のモチーフを表しているの。
 それで色々あって誤解は解かれ、婚約者とも再会できたりするんだけど・・・」
「細かい所は覚えてませんけど、確か、結局婚約者も、
 彼女との間に生まれていた息子も、みんな命を落としてしまうんですよね」

そのうえなんですか、今度は呪術師に顔を灼かれ、誰と区別できないほどの火傷を負わされてしまい、鹿の仮面を着け続ける羽目になるんだとか。救い様のない話ですね。

「あ、でもカトゥーン版では、女性ファンに考慮してか
 顔の半分だけが火傷した美青年になってましたよ」
「分かってないなぁ」

Weyeの手前あたり。登場する脇役の誰々がいいだの、誰々と誰々はいいカップルだの、話に花が咲いているようですが、そろそろ私は失礼せねばなりません。彼女らはシェイディナル方面に行く為にルメア湖岸を行く事になりますが、私は帝都に用事があります。

「薄情者。シカ男は最後まできちんと責任を取る男よ」

いや、そう仰られましても。



人目を避ける日々の中で孤独を糧にするように生きる彼も、この季節は夜を歩く事を愉しみ、そして時間を吟味しては酒場などに顔を出す事もあった。

もちろん、帝都のあの店です。その店はまるで何かをじっと待ち続けるかのように長年、都の片隅で軒を構えていた。大酒飲みも大騒ぎする者もいない、落ち着いた空間。こういった場所でとある作法が要求されることは珍しいことではない。此処でのそれは静寂である。人々は沈黙の中で静かに酒を嗜む。

実は、店主が耳が遠い為、来客を告げる入口扉の鈴の音がかき消されない様に、と始まった習慣だ。それが次第に静寂を求める人々の中の暗黙の了解となったのである。常連ともなると注文でさえ、並んだボトルやメニューを指差すことで行う。会話をしている者も、囁くように、あるいは声を潜めていた。貴族であるからといって連日の夜会が楽しい者ばかりではなく、労働者たちにもただ静かに英気を養いたい者もいる。ここはそんな者たちにとっての止まり木なのである。



新聞広告での指示に従えば、恐らくElven Garden区の何処かでボーラス殿に会えるはず。帝都に入る前にシカ男に扮した私は、とりあえず見つけた酒場に入ってみました。この地区には確か2件の酒場があるので、待ち合わせ場所には相応しく無い気がしますが。

Quest:暁への道(The Path of Dawn)
メインクエストの一部。実際はBaurusの居場所がきちんとマーカーで示されるので迷う事はありません。Baurasは最初無敵属性付きなのですが、クエストの途中で無敵が解除されますので油断なきよう。彼と話し、大学で話を聞き、本を探し、謎を解く、というステップで進めますが、途中に何回かの戦闘を挟みます。ゲームプレイ的には謎解きメインで、さっぱり先に進まないなんて事態もあるかもしれません。Baurusがこのクエストを生き残った場合は、クラウドルーラー寺院で再会できます。話しかけると刀剣と重装のスキルアップができます。なお、日記はもう滅茶苦茶ですので参考にはなりません。

ブレードの刀を堂々と出してるボーラスにも問題があると思う。「本当に来たのか・・・よくそんなイカレた格好ができるな。
 ジョフレ様の推薦だそうだが・・・」
「はぁ」

えーと、彼とは初対面ではないのですが、あくまで私はシカ男なのです。何だか周囲の視線が痛いです。ボーラス殿も何だか疑惑の目。というか声も出しているのだし私に気付いてもいいんじゃないですか?

「その仮面でどうやって酒を飲むんだ?」

うわ、敢えて避けようとしてるのにそんなことを突っ込まないでください。



酒を注文するシカ男日中では奇異な彼の仮面姿の風体も、この時間なら好事家の舞踏会の帰りだとでも思われる。囃し立てる童の類も居ない。誰も干渉することは無いだろう。彼が扉を開けると、店主だけが僅かに首を動かし、小さな会釈で歓迎の意を表す。愛想が無いと誤解する者は最初から来る店を間違えている。

お客を追加するMODでも入れるべきでしたね棚のブランデーのひとつを指差し、指先のジェスチャーで注ぐ量を指定し、静かにカウンター席へと腰を落とす。隣に居合わせた男の不審な様子に、彼は直ぐに気が着いた。こういった場所で他人に干渉する趣味は持ち合わせていなかったが、そのレッドガードの男は額に脂汗を浮かべながら、身体を僅かに震わせている。にも拘らず、彼は静寂を守っていた。仮に彼の連れであったとしても、余程注意深くなければ彼の異変に気付かないことだろう。だが、それも限界を迎えている様子だ。

おなかをこわしたボーラスやがてレッドガードの男は無言のまま立ち上がると、腹を抑えて奥へ向かった。仮面の男は察した。あれは戦傷、しかも近々に負ったものだ。手当てはされているようだが、今倒れてもおかしくは無い。この場所に魂の安息を求める心情は理解できるが、後のことがある。

仮面の男は何気なく周囲を見た。追われることも多かった人生が、彼を不要に鋭敏にしているのだが、この場合はそれが吉と出た。レッドガードの男を追うようにして、店の隅で読書をしていた北方系の男が奥に向かっていくのが目に入る。

世相が荒むと人心も荒む。High Rockでの戦、略奪者(Usurper)と呼ばれ、様々な土地へと武力で権勢を伸ばした者が巻き起こした争乱がようやく終結したとの報はこの国の誰もが知るところだ。終結したとはいえ、戦は多くの禍根を残す。それがどんな大義名分で為されたものであれ、それが戦だ。勝者と敗者がおり、巻き込まれた大勢の民が居る。夢に破れたり、大事な何かを失った者がいる。こういった時勢には、人はやがて自らの幸福を求める事よりも、他人の不幸を見出す事に悦に入るように歪んでいく。他人に向ける侮蔑や嘲笑は、自らから目を隠すのには最適の麻薬なのだから。

ふいに嫌な想像が彼の脳裏をかすめた。あの男たちは、この静寂の庭を乱しはしないだろうか。世がどうであれ、いや、人生の真実が苛酷であるからこそ、守られなければならないものがあるのだ。

トイレの順番を争う男たち彼は急いだ体を一切見せず、静かに奥の扉に手を掛ける。彼の想像よりも悪い光景がそこにあった。扉に続く階段の下で、剣戟めいた音がする。どうやら後から入った男は魔術師で、魔法で召還した鎧に身を包み、先に入ったレッドガードの男を襲撃していた。レッドガードの男は不自然にだらりと下げた腕で身を庇いながらも剣を抜いてこれに対峙している。

いや、俺が先だとシカ男この静寂の庭で人傷沙汰とは、しばらく来ないうちにこの店の客層は変わってしまったのか。どちらが正義でどちらが悪かはどうでもいいことだった。とにかく、一刻も早く事態を収める必要がある。仮面の男は階段の段差を半ば無視して、争いの中にその身を翻した。一切音を立てず、魔術師の方に跳躍からの一撃を加えると、倒れゆく相手を支えて静かに横たわらせる。

「便意に罪は無い」冷や汗を隠しながら力説助力を感謝すると語ったレッドガードに仮面の男は静かにしろとジェスチャーで返す。

「真紅の休日(The Day of Shame)は月末だったな。
 レッドガードは恥を知っていると思っていた」

WORD:High Rockでの戦
この文言が指すのはTamrielの史実。Haymon Camoran (Camoran Usurper)が起こした争乱。The Fall of the Usurperという書物にも表記されています。この戦いでHaymonは死亡しますが、乱と呼ばれる割にはHigh Rockには彼の支持者がいたそうで、Haymon Camoranの妻と息子は戦火を逃げ延びる事に成功したのだとか。実はその子供こそがManker Camoran(クリアした人ならご存知のあの彼)なのではないかという説があります。その意味でメインストーリーのバックグラウンドかもしれない事件でした。ちなみにCamoran家は1E2714年にValenwoodが帝国に帰属するまでValenwood地方を治めていた王族とのこと。
WORD:The Day of Shame
レッドガード族の故郷、Hammerfell。その海岸地方に伝わる休日。Rainhandの月20日(4/20)がその日。はるか昔、疫病の犠牲者を満載して放逐した真紅の船(The Crimson Ship)が港に戻ってくる日だと信じられており、漁師は海に出ないどころか、一切の外出を自粛するのだとか。



トイレに呼ばれているといって直ぐに奥に行ってしまい、ボーラス殿が戻ってきません。仕方なく後を追うと、倒れた男の前に剣を構えたままの彼の姿が。

この場合、店は協力関係にあるんでしょうか「トイレの順番くらいで切りかかってくるとか、
 帝都にもおかしい奴が増えたようだ」

うわぁ・・・これはもしかして、こんなフザけたコスプレ野郎に本来の事情を話すまでもないって思ってますか?あんまりです。
っていうかあなたはその理由で襲ってきた者を斬ったというつもりですか?

「さて、仕事なのだが・・・て、帝国法では、
 ケツを拭くのにハーブ系の葉を使う事が義務だ」

まぁ、必ずしも厳粛に守られているわけではないが、この帝都の公共の場所くらいでは守るべきことだとボーラス殿は溜息を着きます。あの・・・あくまで真相を誤魔化すつもりなのはともかく、トイレの話を余り突っ込むとベセスダが困るんじゃないかと思うのですが。おいジャック何だいトニー、ベセスダはトイレも流し台も風呂もない世界を作ったが、それじゃ帝都の下水道って何のためにあるんだい?とか海外のフォーラムで話し合ってて吹いたと中の人が。

「なのに最近、紙でケツを拭くという集団が現れたのだ!
 奴らは恐ろしい事に書物の形で特殊な紙を隠し、こっそりトイレで使う」

すみません皆さん、見放さないでください。お食事中のあなたも申し訳ありません。ちなみにNEXUSをToiletで検索しても現代風トイレが1件しかありませんでした。・・・どうでもいいですか?

「彼らはこれを用便の革命、神話の夜明け(Mythic Dawn)だと言っている。
 本を集めて手がかりを探さねばならん」

かくて私はトイレに革命を起こす謎の集団、Mythic Dawnについて・・・なるほど、これが皇帝を暗殺し、楽園への回帰を謳う集団ということですか。なんで名前だけ真実を混ぜるんですか。とにかく調べる事になりました。



レッドガードは故郷の休日の名を出されて頭を下げ、相変わらず傷を庇いながら事情を話そうとした。どうやら傷は完全に開いている。放置しておくと床に血溜りを造りかねない。鹿の仮面はそれを黙殺すると、気を失った方を抱え、相手にも退去を促した。酔った友人を送るという体だ。勿論、そんな状況を演出すればこの店には二度と顔を出せなくなってしまう。

「約束したんだ。戦が終わったらあの店で」

北方人に肩を貸した体で勘定を支払って外へ出る。
後ろに寄り添うように着いてきたレッドガードは云った。

「せめて弔い酒をと思っていた」

彼が約束した相手は戦場で命を落としていた。他の仲間を守る為に犠牲となって。救援に向かうこともできたが、それ以上の犠牲を防ぐ為、見捨てて撤退する事を彼は選んだのだという。

「襲ってきたのは、彼の身内が送ってきた者だろう」

元々が種族の違いもあって家族間では良い関係ではなく、彼らの友情には常に疑惑の目が浴びせられていた。相手側から見れば、ついに疑惑が戦場で明解な確信に変わったというわけだった。

「あいつを見捨てたのは俺だ。だから・・・」
「殺されて構わなかったとでも云うつもりか?御前は剣を抜いていたが」
「そうだな。死ぬのは恐ろしいことだ」

護るべき生活があった。傭兵だったが、戦功で仕官が約束されているのだ。見捨てた友人のおかげで、レッドガードの男にその機会が回ってきた。この事実だけで、見捨てられた男の親族が疑うのは尤もな事だったのだ。

友情出演はBauras氏でした。「ははっ、彼が死ねば暮らしが楽になる。確かにその通りだ。
 あんたは俺が奴を見捨てたその時、そんな事は一切、
 思いもしなかったと信じられるか?」
「・・・」
「仮面は醜い真実を、愚かさを隠す為にある。
 あんただってそうなんだろう?」

都を包む霧は雨に変わっていた。それが真実であるかどうかより、男を苛んでいるのは心の方だった。周囲から向けられる言葉が疑惑が、日々その心を切り刻む。死ぬ訳にいかないといいつつ、男はそれを諦めようとしているのだ。そして最後に辿り着いたのが静寂の庭だった。仮面の男は一言だけ告げる。

「弔う心があるのなら、より大きな痛みを背負うことだ」

フィルタかけすぎで雨が見えません仮面の裏にあるのは、もはや誰にも判別のつかなくなった醜い姿。だが、彼が敢えて鹿の仮面を選ぶのは、隠す為ではなく暴くためだった・・・かつては。大きく左右に張り出した双角に伝う水滴が、雨の重さを意識させる。またひとつ彼は居場所を失った。流離の日々は尚も続く。

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★Notice★

「The Elder Scrolls IV : OBLIVION」のプレイ日記の体裁を取っていますが、「ロマンシングサガ ミンストレルソング」のキャラクターRPであり、両作の二次創作要素を含有した1人称小説でもあります。

これはCyrodiilで作者が体験した物語であり、あなたのプレイしたOBLIVIONとは異なる可能性の方が高いです。では、良い旅を。

◇サムネイル画像はマウスオーバーでポップアップします。ポップアップした画像からカーソルを離すと消えます。所により、大きめの画像でも更に拡大することがあります。

◇使用MODは日記本文中で紹介していますが、クエストMODでは別記事にしていることもあります。

◇ネタバレ、妄想/脚色含有にご注意。キャラクターには、故意に間違った情報の解釈をさせていることもあります。

Profile

ゲラ=ハ

Citizen:ゲラ=ハ
私の名はゲラ=ハ。作者になり代わり中止をお詫び申し上げます。ところで、角なのですが、Paradiseへ向かう頃には全部抜け落ちるというネタがあったようです。まぁそれが本来の私なのですが、いささか頭が寂しくなる話です。SKYRIM?ゲッコ族は生理的に寒いのは困ります。

Author:金明孟宗
普段は二次小説だか何だかの人です。
棲息地:【孟宗劇場】
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